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【マイトーク】エシカルコンビニ x ayame トークセッション(後編)

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“Six Talk“ 女性性と未来へのメッセージ(後編)

ブランドプロデューサーの髙木麻衣が様々な分野で活躍している方とトークセッションを行い、各テーマの理解・考えを深めていく“マイトーク”。
3回に渡ってお届けしてきたエシカルコンビニディレクター早坂奈緒さんと髙木麻衣のトークセッションも、いよいよ最終回です。

 

▼<5>日本は性教育や生理のことなど情報が限られていると思います。今後、どのようにしたらいいと思いますか。

早坂さん 日本の性教育では、情報や発信方法が限られていると思うんですけど、ayameとして何か活動されていることはありますか?

髙木 ayameを立ち上げて、最初に吸水サニタリーショーツを開発した経緯は、タカギの歴史に紐づいているというお話を冒頭(前編)でさせてもらったんですけど、こういう性の話がオープンになってきたのって、本当にここ最近なんですよ祖母がサニタリーショーツの専業にしようと決断するきっかけとなったアンネナプキンがなぜそんなに衝撃を与えたのかというと、生理の話なんて一切できない、何だったら生理期間は離れに隔離されるくらいの扱いを女性は受けてきたのが、アンネナプキンの登場で生理期も活動できるようになったんですね。

その1960年代に大きく変わったけど、4〜50年経ってそこから変わったかといったら、まだ全然変わっていない。性の話を大人が隠したり、子どもの前でそんな話しちゃいけないという考えじゃなくて、人間、動物なんだから当たり前というのを、もっともっと大人がオープンマインドにしていく。恥ずかしいことじゃなくて、当たり前に性の話ができる教育をしていきたいし、そういう社会になっていけば、どんどん変わっていくと思うんですね。そのためには、まず女性自身が知らないと。女性はホルモンのバランスがあるんだから、そこを大事にしないといけないんだよね、ということをayameというブランドを通して発信していきたいです。


早坂さん やっぱり知ることが大事なんですかね。

髙木 そうですね。まずはayameを通して発信していく。でも、一企業だと説得力がないんだったら、お医者さんだったり専門家にもお話をしてもらえれば、もっともっと説得力が出てくると思います。どんどん発信して、自分たちの体は今どういう周期でどんな状態になってるということを女性自身に知ってもらいたい。それはブランドを通して発信していきたいですね。

会社としても、CSR活動として、4年前から小学校で月経教育を行っています。タカギはサニタリーショーツを作っていて、長年、女性の体と向き合ってきたことを通して、子どもたちに生理とは何かや、心も体も成長していくためには大事ということを伝えています。「生理は赤ちゃんを産むためです」と言われても、小学生だと「何の話?」と思っちゃうじゃないですか。そうじゃなくて、自分の体を知ることで、今ちょっと疲れてるなとか、健康状態が分かる。自分を知ることが大事なんだよ、それは恥ずかしい話じゃないんだよということを伝えています。


早坂さん 素晴らしいですね。トークセッション前にお話しているなかで気になるワードがあって、男の子にも月経教育を始めましたっておっしゃってましたね。

髙木 そうなんです。当初から男の子にも月経教育を行いたかったんですけど、一気に変えるのはなかなか難しくて、徐々に段階を踏んで、まずは女の子向けの教育を始め、昨年、男子生徒にも月経教育を始めました。まだ男女一緒に教育はできていなくて、教室を分けて、女の子の心と体に訪れる変化を伝えています。

早坂さん 素晴らしい!やっぱり、女性がいて、男性がいて、ジェンダーレスの方がいてというなかで、理解してもらうのが一番いいなと思っていて。去年、フェムテックのトークショーの司会をさせていただいた時に初めて知った事実があったんです。昔の女性の月経の回数(生涯月経回数)は ”50回”だったそうなんです。じゃあ、現代の女性は何回だと思いますか?

髙木 1年は12ヶ月あって、例えば月5日間で計算していくと‥5〜600回とか?

早坂さん 近いですね!現代の女性は生涯月経回数が ”450回” あるんだそうです。初経が早まっていたり、産まない選択肢や、産めないこともあると思うんですけど、いろんな状況から子宮をフル回転させてる、めちゃくちゃ仕事させてるっていうことですね。そうなると、いろんな不具合が出てくると思うので、この話を聞いたときに、いろんなことが点じゃなくて繋がっていて今の女性が生きてるのだと思いました。

なので、根本からの教育といいますか、男の子たちが知ることも大事だなって思います。日本の性教育って海外と比べると特殊だと思いますし、今と昔ではぜんぜん違うと思うので、今にあった教育をされているというのは、本当に素晴らしいなと思います。ぜひどんどん全国に広げていってください。


髙木 今はまだちっちゃく活動しているので、これから少しずつ、広げていけたらと思っています。

 

月経教育(HAPPPYプロジェクト

 


▼<6>どうすればこれからの未来は明るくなると思いますか?

早坂さん では、最後の質問です。どうすればこれからの未来は明るくなると思いますか?

髙木 社会を変えていきたいというすごく大きな目標があるんですけど、あまりに大きすぎるので、まずは、できることでどうすれば未来は良くなるかな?と考えました。本当に当たり前のことなんですけど、女性性の話にもありましたが、結局は自分を認めることなのかなと。

今コロナ渦で動きにくい、生活しづらい世の中になってて、嘆くことって簡単じゃないですか。何もできない、お食事に行けない、お友達とも会えないし、ストレスフルな社会になってる。その文句を言うのは簡単なんですけど、まずはその事実を認めて、受け入れて、そのなかで自分に何ができるかが大事だと思っています。自分にできることはなんだろうって考えて、じゃあそれやってみようかなっていうのも、一つ前進してる。そうしていくと、見えるものが変わっているのかなっていうのは、今すごく意識しています。できることを一つずつ増やして、一つずつ前進していく。噛みしめながら、認めながら前進していくだけで、見える未来は変わっていくし、他人じゃなくて自分で明るくできるのかなと思いますね

早坂さん まさに吸水ショーツの使い方とか使う人のマインドに通じてくるかなって思っていて。使う、使わないの選択ではなくて、使えるところを使ってみたらどう?みたいな感じですね。小さいことかもしれないけど、こういうことの積み重ねで未来が明るくなるのかなと思いますね!

Six Talk、6つのテーマは以上です。せっかくなので、なにかご質問ありますか?

 


▼子ども用の吸水ショーツを作って欲しいです

―― 11歳の娘がいるので、そろそろ生理が始まるかなという時期の子どものサイズとか形がないのかな?と思いました。お友達は生理が始まってきていて、本人もドキドキした毎日を過ごしつつ、まだ小学生なので、漏らしてしまうときもあるかもしれない。そんなときに臭いが気にならなくて、生理のサポートもしてくれて安心できるショーツがあれば、買ってあげたいと思います。

髙木 ありがとうございます!今の段階では、大人向けにしかできてないんですけど、CSR活動で子ども向けに月経教育をしていくなかで、子どもたちが私たちから聞いた話って、結構忘れちゃうんですよね。なので、授業のやり方を工夫して、ナプキンの着脱の体験してもらったり、ナプキンに水をたらして吸水させてみたりしているんですね。

そして、もう1つ、お家に帰ったときに思い出してもらうために、自社で作成した授業内容の冊子をお渡ししています。でも、本当はサニタリーショーツの会社なんだから、サニタリーショーツを持って帰ってもらいたいと思っていて。サイズや子ども独特の体型の問題があって、まだ実現できていないんですけど、お母さんが使って良かったからお子さんに教えたいというのが、サニタリーショーツでは1番多いと思うので、ayameでもそれを実現できたらなと思っていて、実現に向けて進みます!

早坂さん わたしにも娘がいるんですけど、まずは私からでしたね。使い始めて、使っているのが普通というところを見て育つと普通になるというか。お洗濯の仕方とか使い方も含めて、ごくごく当たり前な感じになります。昔は生理のときはお風呂に一緒に入らなかったかもしれないけど、今は親子の関係性も昔とは変わっていて、友達みたいな感覚もあるから、普通に使ってる姿を見ていけば、自然と子どもにもちゃんとインプットされると思うんですね。教えなくても、こうなんでしょうみたいなことがもう普通に備わっていたので、生活にしちゃうのが1番ですね

 

月経教育で配布している冊子



▼新生活を迎えて悩んでいらっしゃる方にメッセージを

―― 4月になると、新しく社会に出る方が増えて、悩んだりする方もたくさんいらっしゃると思うんですけど、そういう方に向けたメッセージはありますか?

早坂さん なかなか難しいですよね。社会に出て荒波にのまれて、今ここにいる2人なんでね。どうやって超えてきました?

髙木 私は大学を卒業して入った会社が結構ハードで、時間・夜中関係なくみたいなシフト制で、ずっと立ってるお仕事でした。ホルモンバランスも崩れてすごくしんどい時期があって、生理が止まって、どれだけ食べても体重が増えなくて2ヶ月で5kg痩せるみたいなことがあって。初めてそこで自分の体や生理と向き合ったんです。なので、なにも我慢しなくていいよというのはちょっと違うと思いますが、しんどいことはしんどいって言う、嫌なことは嫌、やりたくないときはやりたくないって、自分の体のSOSをちゃんと見て聞いて、自分にできることややりたいことを、一つずつやっていって欲しいなって思います。

早坂さん これから社会に出る人とか、学校で新学期を迎える人だったりとか、新しい環境ってすごくパワーがいると思うんですね。私が今まで経験してきたり、どうやって乗り越えるかみたいなお話をしましたけど、”明るい未来だけじゃない” ということは先にお伝えしたいですね。そうなったときにどう対処するか、あらかじめ自分が好きなことを見つけたほうがいいと思います

わたしは、今は行けていないんですけど、毎週フラのお教室に行きます。そういう自分のルーティンじゃないけど、好きなことを見つけて、好きな時間を過ごすというのが大切かなと思っていて。そういう時間が失われてたときにバランスを崩すと思うんですよね。

私はエシカルコンビニのディレクターという肩書で活動していて、エシカルって倫理的、道徳的って意味なんですけど、社会問題や環境問題って無数にあるんですね。いろんなことを全部受け止めて行かなきゃいけない立場ではあるんですけど、受け止めるとすごく気持ちが沈んでいくんですよ。だけど、向き合わないといけないし、それに対してどうやって解決できるかを考えて皆さんにお伝えする役割でもあるので、自分が壊れたらしょうがない。そんななかでどうやってバランスとるかなって思ったら、やっぱりフラの時間がすごく大切ですね。あとは、娘や主人がいるので、話しをいっぱい聞いてもらってバランスを保ったりしています。

良いこと言いたかったんですけど、未来って明るいばっかりじゃなかったりすることがあるので、そのときの対処方法を何か持つことをおすすめします。生きていくなかで大切かなって、強く生きていくしかないって思います。

髙木 強いだけじゃないですよね?

早坂さん そうそう!でも、生きづらくなったりとか、行き詰まったら、ぜひ、エシカルコンビニにいらしてください!たくさんお話を聞きます。一緒に悩んで、一緒に解決策を考えましょう!今日みたいな機会がいっぱい増えればいいと思いますね。今日はありがとうございました。

髙木 ありがとうございました!

早坂さん ayameさんの未来への課題も見つかって、私たちも楽しみにしています!

 


いかがでしたでしょうか。”女性性”や、自分のバランスが崩れた時の対処の仕方、未来を明るくするためにできることなど、日頃あまり考える機会がないテーマもあり、まずは自分を知ること、自分の考えに気付くことが大切だと感じました。なにかを考える、始めてみるきっかけとなればうれしいです。

 

▶【あやめ日記】エシカルコンビニ早坂奈緒さん x ayameブランドプロデューサー髙木麻衣 トークセッション(前編)はこちら
▶【あやめ日記】エシカルコンビニ早坂奈緒さん x ayameブランドプロデューサー髙木麻衣 トークセッション(中編)はこちら

 

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